神奈川県横浜市から、日帰りでシギやチドリを観察できるおすすめの探鳥地、以下6つ紹介します。これまで50か所近くの探鳥地を訪れ、シギやチドリ観察の手応えを感じた探鳥地です。
- ふなばし三番瀬海浜公園:千葉県船橋市
- 谷津干潟公園:千葉県習志野市
- 東京港野鳥公園:東京都大田区
- 多摩川二ヶ領宿河原堰:神奈川県川崎市
- 葛西海浜公園:東京都江戸川区
- 境川遊水地公園:神奈川県横浜市
ふなばし三番瀬海浜公園
おすすめ度
観察されているシギ・チドリ
- オオソリハシシギ
- キアシシギ
- キョウジョシギ
- コアジサシ
- コチドリ
- ソリハシシギ
- ダイゼン
- チュウシャクシギ
- ハマシギ
- ミヤコドリ
- ミユビシギ
- メダイチドリ
この中で注目したい野鳥は「ミヤコドリ」「ダイゼン」「コアジサシ」です。
「ミヤコドリ」が群れで飛来する姿は圧巻。「ムナグロ」とよく似た「ダイゼン」も確認されています。このほか、上空から海面へダイブする「コアジサシ」も観察できます。
観察ポイント
- 潮がひいて出来る干潟
- 東と西の堤防
- 海岸のヨシ原
シギやチドリは、潮がひいて出来る干潟で多く観察できます。
- 所在地:千葉県船橋市潮見町40番
- 開園時間:9:00〜17:00
- 休園日:12月29日〜1月3日
- 駐車場:普通車 500円
- 入園料:無料
谷津干潟公園
おすすめ度
観察されているシギ・チドリ
- オオソリハシシギ
- オオメダイチドリ
- オバシギ
- キアシシギ
- キジバト
- キョウジョシギ
- キリアイ
- コアジサシ
- コオバシギ
- コチドリ
- セイタカシギ
- ソリハシシギ
- ダイゼン
- タシギ
- チュウシャクシギ
- トウネン
- ハマシギ
- ミユビシギ
- ムナグロ
- メダイチドリ
谷津干潟は1周3.5キロ。干潮時には大きな干潟が出来るので、様々な野鳥が飛来します。まれに「トウネン」の群れに混ざる「キリアイ」、「ダイゼン」や「ムナグロ」も観察されています。
公式パンフレットでは、1年を通して見られるシギ、チドリ類として「シロチドリ」「イソシギ」「セイタカシギ」が紹介されています。
観察ポイント
- 観察センター
- 干潟周辺の歩道と観察窓
- 淡水池
観察センターからは、干潟と淡水池が目の前に見えます。センターは有料ですが、炎天下や強風などの場合でも快適に観察できます。食事もOK。その日に見られた野鳥が紹介されています。
また、干潟を囲むように歩道や観察窓があり、ところどころに休憩できる屋根付きベンチがあります。杭やドラム缶などをチェックしながら、のんびり歩いて観察するのもオススメです。
- 所在地:千葉県習志野市秋津5-1-1
- 開園時間:9:00〜17:00
- 休園日:月曜(祝休日の場合は翌日)
- 駐車場:無料
- 入園料:無料 観察センターは有料・大人300円
東京港野鳥公園
おすすめ度
観察されているシギ・チドリ
- アオアシシギ
- イカルチドリ
- オグロシギ
- キアシシギ
- キョウジョシギ
- コアジサシ
- コチドリ
- セイタカシギ
- ソリハシシギ
- チュウシャクシギ
- メダイチドリ
観察ポイント
- 1号と2号観察小屋(東エリア)
- 東観察広場
- ネイチャーセンター
いそしぎ橋を挟んで西と東にエリアが分かれています。
西は自然生態園があり3号と4号観察小屋、東は海水が混ざる潮入りの池、東淡水池があり、1号と2号観察小屋があります。
シギやチドリ類を観察する場合は東側へ。中でも潮入りの池は海水が混ざるので、海岸に飛来する「コアジサシ」「アオアシシギ」「キョウジョシギ」などが観察されています。
ネイチャーセンターもぜひ立ち寄って欲しいポイント。直近に観察された野鳥の場所を紹介していますし、窓や地下からも、干潟の野鳥を観察できます。
▼ネイチャーセンター地下
- 所在地:東京都大田区東海3丁目1
- 開園時間:
- 2月~10月 9:00~17:00
- 11月~1月 9:00~16:30
- 休園日:月曜・年末年始
- 駐車場:無料・開園時間内のみ(9:00~)
- 入園料:高校生以上300円、65歳以上150円など
多摩川二ヶ領宿河原堰
おすすめ度
観察されているシギ・チドリ
- アオアシシギ
- アカエリヒレアシシギ
- イカルチドリ
- イソシギ
- オグロシギ
- オジロトウネン
- キアシシギ
- キョウジョシギ
- ケリ
- コアジサシ
- コチドリ
- サルハマシギ
- シロチドリ
- セイタカシギ
- チュウシャクシギ
- ハマシギ
遠くからの観察になりますが、他ではなかなか観察できない種(アカエリヒレアシシギ、オジロトウネン、サルハマシギなど)も稀に飛来します。
観察ポイント
- 堰(せき)の中央付近
- 水面に見えている小さなシマ
川が広いので遠くからの観察になってしまうのが残念なところ。「ふなばし三番瀬海浜公園」や「東京港野鳥公園」に比べると、かなり遠くに見えます。
体感として、近くに来てくれた野鳥でも30メートル以上は離れている印象です。撮影する場合は倍率の高いレンズが良いでしょう。
▼堰(せき)の中央付近に群れで飛来
▼堰で羽根を休めるキアシシギ
- 所在地:神奈川県川崎市多摩区宿河原1丁目5−1(※)
- 観察可能時間:24時間
- 駐車場:なし
- 入園料:なし
(※)左岸:東京都狛江市水神下 右岸:神奈川県川崎市多摩区
葛西海浜公園
おすすめ度
観察されているシギ・チドリ
- アオアシシギ
- アジサシ
- イソシギ
- オオソリハシシギ
- オオメダイチドリ
- キアシシギ
- キョウジョシギ
- クロハラアジサシ
- コアジサシ
- コチドリ
- シロチドリ
- ソリハシシギ
- ダイシャクシギ
- ダイゼン
- チュウシャクシギ
- トウネン
- ハマシギ
- ホウロクシギ
- ミヤコドリ
- ムナグロ
- メダイチドリ
観察ポイント
- 潮がひいて出来る干潟
- 西なぎさ
- 東なぎさ(立ち入り禁止区域)
橋を渡り、右側が「西なぎさ」左側が「東なぎさ」です。潮がひいて出来る干潟には、シギやチドリ以外にもサギ類やカモメ類など飛来しています。
「東なぎさ」は立ち入り禁止区域になっていますが、遠くからその様子を見ることができます。
▼画面左側が「東なぎさ」
▼立ち入り禁止区域に飛来する野鳥
葛西臨海公園に隣接
「葛西海浜公園」は葛西臨海公園に隣接しているため、混同されている方が多いです。公園の名前が似ている、駐車場が同じ。環境がほぼ同じ。まぁ区別しなくても良いだろう・・・といった感じでしょう。
シギやチドリ類は、海が目の前に見える「葛西海浜公園」の方が多く観察できます。
「葛西海浜公園」へは、葛西臨海公園から葛西渚橋を渡ると行くことができます。
▼葛西渚橋
▼葛西渚橋を渡ると目の前に海が広がる
- 所在地:東京都江戸川区臨海町6丁目
- 開園時間:9:00〜17:00(時季により変更)
- 休園日:なし
- 駐車場:葛西臨海公園の施設。1時間300円、以後20分毎に100円
- 入園料:無料
境川遊水地公園
おすすめ度
観察されているシギ・チドリ
- アカエリヒレアシシギ
- イカルチドリ
- イソシギ
- キアシシギ
- コアオアシシギ
- コチドリ
- タシギ
- チュウシャクシギ
観察されている種類は少ないものの、街中の公園でシギやチドリ類を観察できるのは貴重です。
「境川遊水地公園」は、横浜市営地下鉄「湘南台」や「下飯田」駅から徒歩で約15分。電車で訪れることができる、身近な探鳥地です。
観察ポイント
- 今田遊水地
- 各遊水地の水面
「今田遊水地」「下飯田遊水地」「俣野遊水地」の3つのゾーンに分かれています。これまで何度も訪れていますが、シギやチドリ類を観察できたのは「今田遊水地」がほとんど。特にビオトープ周辺がおすすめです。
このほか、各遊水地の上を飛んで、遠くの杭にとまっているケースもあります。(例:クロハラアジサシ)
このため「今田遊水地」以外の場所にも飛来している可能性がありますが、立ち入り禁止区域になっていてその姿はなかなか確認できません。時間の余裕がある時に、他の場所をじっくり探鳥するのも良いでしょう。
- 所在地:神奈川県横浜市泉区下飯田町5-5
- 開園時間:8:30~18:00(時季により変更)
- 休園日:12月29日~1月3日
- 駐車場:無料
- 入園料:無料
観察しやすい時期と時間帯
春(4月から5月)と秋(8月から9月)頃の干潮から満潮に向かう時間帯、特に大潮(潮の満ち引きによる水位の差が大きい状態)がおすすめです。
シギやチドリは、街中の都市公園ではなかなかお目にかかれない野鳥です。海辺の砂浜、干潟、河原、田んぼなど、湿地がある場所を探鳥してみましょう。